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牧師のショートメッセージ

みことばを慕い求める


田村誠喜 牧師    2016年8月

「生まれたばかりの乳飲み子のように、純粋な、みことばの乳を慕い求めなさい。 それによって成長し、救いを得るためです。」 Ⅰペテロ 2:2

使徒ペテロは、各地に散らされ圧迫と迫害の中にある信仰者に、この手紙を書いた。 信仰者が実を結ぶかどうかは「みことばへの姿勢」がカギであることを覚え語っている。

1.生まれたばかりの乳飲み子のように、慕い求める。2章2節
 生まれたばかりの乳飲み子は、視力も十分に無い中、手探りをして懸命にお乳を飲む。お乳が無いなら、親への信頼の中、力いっぱい泣いて求める。「鹿が谷川の流れを慕いあえぐように、神よ。私のたましいは あなたを慕いあえぎます。」詩篇42:1、「私のたましいは、待ち望みます。私は主のみことばを待ちます。」 詩篇130:5、はたして教会にはみことばを求めて泣く者がいるだろうか。ルカ18:8、使徒10:33

2.純粋な、みことばの乳を慕い求める。2章2節
 母乳は、幼子のいのちの成長に最も必要な栄養がバランスよく入っており、抵抗力をもたらす最高の飲物です。信仰者にとって、混じり気のない霊のみことばこそ慕い求めなければならないものです。牧師の責任は重大です。「私たちは多くの人のように、神のことばに混ぜ物をして売るようなことはしません。」Ⅱコリント2:17、「私があなたがたに命じることばに付け加えてはならない。また減らしてはならない。」申命記4:2

3.全ての悪意とごまかし、色々な偽善や妬み、全ての悪口を捨てる。2章1節
 食事の前に、うがいをしたり手を洗ったりして、命を育む食事が無駄にならないようにする。みことばの乳を いただく時も、不信仰や汚れを悔い改めて、みことばが正しく摂取されるように注意が必要である。 「ところがその聞いたみことばも彼らには益になりませんでした。みことばがそれを聞いた人たちに、信仰に よって結び付けられなかったからです。」へブル4:2、詩篇19:12~14、詩篇139:23~24

4.成長し救いを得るために、みことばを慕い求める。2章2節
 ここでの救いは、聖書が多くの箇所で語っている、初めて主イエスを救い主と信じ信仰を告白した者に 神から与えられた救いとは違っている。むしろ最初の救いをいただいた信仰者が、信仰の戦いの中で みことばに教えられ十分に整えられ勝利と祝福を得ることを「救い得る」と表現している。「聖書はすべて神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です。それは神の人が、すべての良い働きのためにふさわしい十分に整えられた者となるためです。」Ⅱテモテ3:16~17

5.新しく生まれたのは、生ける神のことばによるのですから。Ⅰペテロ1章23節
 2章1節冒頭に「ですから」があって、みことばの乳を慕い求めるように語っている。これは、私たち神の 子どもたちはみな、生けるいつまでも変わることのない神のことばによって新しく生まれ造られているから、 神の子どもとして成長する時も、どうしても神のことばが必要です、と教え、みことばの乳を慕い求め続けるように命じている。

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