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牧師のショートメッセージ

全地に築き上げられた主の教会


田村誠喜 牧師    2019年11月


 こうして、教会はユダヤ、ガリラヤ、サマリアの全地にわたり築き上げられて平安を得た。主を恐れ、聖霊に励まされて前進し続け、信者の数が増えていった。 使徒9:31
 私たちは勘違いをしてしまう。主の教会に何も波立つことがなく平穏な時、教会は築き上げられる(意味は成長する、使徒20:32、Ⅰコリ14:4、エペソ4:16)と考える。しかし、神のみことばは、主の教会が平穏な時に建て上げられたと語っているだろうか。

1、「こうして」は、どのように、主の教会が建て上げられたことを語っているか。
 「こうして」と言う言葉は、一つの出来事の終わりを要約する言葉。使徒6章後半から始まるステパノの伝道と最高法院での説教の結果、迫害が始まり、散らされた弟子たちによる宣教と、迫害の先頭に立っていたサウロの回心と宣教によって、主の教会は建て上げられたことを意味する。  使徒6:7「こうして、神のことばはますます広まっていき、エルサレムで弟子の数が増えていった。また、祭司たちが大勢、次々と信仰に入った。」 迫害の中、真っすぐにみことばを語り祈り、みことばの飢饉が起こらないように奉仕体制を整えた結果を、「こうして」と、教会成長を語っている。

2、「教会」が単数形のギリシャ語で語られたことの意味。
 主の教会は、エルサレムだけではなく、ユダヤ、ガリラヤ、サマリアの各地に建て上げられ成長していた。にもかかわらず、神のみことばである聖書は、各地に建て上げられた主の教会は「一つの教会」だと教えている。なぜなら「御霊は一つ、主はひとり、信仰は一つ、バプテスマは一つ、父である神はただひとり」(参照、エペソ4:4~6)だから。教会は、各地に建て上げられた目に見える地域教会と、目に見えない普遍的一つの教会の存在を教えている。それゆえ真のキリストの教会は、地域や国々を跨いで、一つ教会の真実な交わりを進める。

3、教会は、平安を得て、主を恐れ、聖霊に励まされ前進し続け、信者の数が増加。
 教会は、戦うべき信仰の戦いを戦い、主の教会としての確信を与えられ、神との確かな交わりと平和が与えられた。決して、神のみことばを曖昧にし戦わないで平安を得たわけではない。  教会は、使徒たちの教えを守り、交わりを持ち、パンを裂き、祈りをする(使徒2:42~43)基本の実践と、聖霊と指導者ペテロによる「隠された罪の告発による死亡事件」(使徒5:1~11)により、神への恐れによる主の聖さが与えられた。  教会は、使徒1:8の主のみことばの約束通り、2章のペンテコステの聖霊による宣教をはじめ、4:8の最高法院での聖霊によるペテロの宣教、4:31の祈り会の後の聖霊による大胆な宣教、 7:55の聖霊に満たされたステパノの宣教と殉教、8章の信仰と聖霊に満ちたピリポによるサマリア宣教とエチオピア人への宣教、困難の中、聖霊に励まされ、背中を押され前進し続けた。  私たち主の教会は、どのようにみことばの基本を大切にして聖霊に励まされているだろうか。

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