Home

牧師メッセージ、教会員の証

教会員の証


神様が母にくださった恵み

 母は、結婚後、特に戦争中に夫を亡くし、3人の幼い息子をかかえ、多くの苦労をしてきたと思います。子供の時から「武士の娘だから」と育てられ、感情を出さずに過ごしてきたことも多かったようです。しかし、母は、誰にでも親切で、親しみやすい性格だったと思います。私は結婚して、嫁と姑の関係になりましたが、嫌なことをされたり、言われたことは一度もなく、いつも「ありがとう」と言ってくれる母でした。

 母から聞いたキリスト教とのかかわりをお話させていただきます。 小学校6年生の時、近所の教会での聖誕劇(クリスマスの劇)に参加して、とても楽しかったそうです。また、美容院を開いていた時に、お客様で宣教師の家族と親しくさせてもらったことがあり、母も英語を習ったりして、喜んでいました。 さらに、いつのことかはっきりしないのですが、近所に宣教師の教会があり、そこへ青山学院の学生さん達が来て、一緒に手伝ったりしたということです。

 私たちが我孫子に引っ越してきてからは、一緒に元旦礼拝に出席したりしていました。そして、5年前の2月、目黒区から私たちの住まいの近くの介護施設 に住むようになりました。月に1回行われる家庭集会に、私と一緒に出席していました。母は、家庭集会に誘うととても喜んでいました。讃美歌を歌い、聖書箇所を大きな声で読み、田村先生、美智代夫人のお話を聞いていました。最後に出席したのは昨年の5月でした。

 先週のことですが、7月17日の午後に、夫は都合が悪く一緒ではなかったのですが、田村先生と、母に会いに行きました。会って話をしたのは、20分間くらいです。その時はその後、9時間後に母が息を引き取るとは思っていませんでした。 田村先生は、天の御国がどんなに素晴らしい所かを話され、そこへ入るには、どうしたらいいかも優しく話してくださいました。 田村先生は、イエス様が十字架にかかってくださったので、罪からきよめられ、永遠のいのちを与えてくださり、天の御国に入れてくださることをお話くださいました。母は、これまでにないほどの笑顔になり、「そうですか、そうですか」とうなずき、大喜びで、笑い声も出て、とっても嬉しそうな顔になりました。 田村先生から、「イエス様を救い主として信じますか。」と聞かれると、「はい、信じます。」と大きな声で返事をしました。田村先生が、母のためにお祈りされると一緒に「アーメン」と言い、にこにこして、とっても安心した顔をしていました。私はその時、神様が母を天の御国に入れてくださることを強く確信しました。母は信仰を告白し、救いと永遠のいのちの恵みをいただいたと思いました。

 そのあと、最初にお話した「小学校6年生の時、近所の教会での聖誕劇に参加して、とても楽しかった。」ことを思い出して話してくれたのです。

 このことは、以前から、何回も、母から聞いていましたが、ここ2年位、母はすっかり忘れていたことでした。でも、イエス様のことを聞いて、思い出したのでした。田村先生も私もとても感動し、神様に感謝しました。

最後に聖書のみことばを読ませていただきます。
“わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれも父のみもとに行くことはできません。”  ヨハネの福音書 14章6節

 後日のこと、葬儀に出席してくださった友人の姉妹のお母様も、若い時に宣教師から福音を聞いておられ、召される前に信仰告白し、天に召されたそうです。葬儀での証を聞いて、ドイツに住む知り合いの姉妹へお知らせしたそうです。その姉妹が、リーベンゼラミッションの宣教師のもとへメールで証を送ってくださいました。 証は福音の風に乗ってドイツへ運ばれて行きました。

 今、母の101歳と4ヶ月の人生を振り返る時、神様の恵みに溢れていることを感じます。母は、葬儀を通して、愛する残された親族へ福音を伝えることができたこと、私も感謝と感動でいっぱいです。

“胎内にいたときから担がれ、生まれる前から運ばれた者よ。あなたがたが年をとっても、わたしは同じようにする。あなたがたが白髪になっても、わたしは背負う。わたしはそうしてきたのだ。わたしは運ぶ。背負って救い出す。” イザヤ書46章3、4節

“この恵みのゆえに、あなたがたは信仰によって救われたのです。それはあなたがたから出たことではなく、神の賜物です。” エペソ人への手紙2章8節

“霊に燃え、主に仕えなさい。” ローマ人への手紙12章11節

2019年7月29日記

我孫子福音キリスト教会教会員 Y.Y  2019年7月22日 葬儀式