牧師のショートメッセージ
祈りの姿勢と祈りの内容
田村誠喜 牧師 2016年6月
私はこのことばを聞いたとき、すわって泣き、数日の間、喪に服し、断食して 天の神の前に祈って、言った。「ああ、天の神、主。大いなる、恐るべき神。主を愛し、 主の命令を守る者に対しては、契約を守り、いつくしみを賜る方。」 ネヘミヤ 1:4~5
私たち我孫子に立てられた神の教会は、2016年の信仰者の取り組みとして 「主を知ることを切に追い求めよう」(ホセア6:3)の御言葉を頂きました。 そこで6月26日の教会修養会では、一人ひとりが主を知っていく大きなカギとなる 「祈りの生活」について学びます。それに先駆けて、ネヘミヤ記1章から、 ネヘミヤの祈りの姿勢と祈りの内容を学び、教会修養会に備えましょう。
1、ネヘミヤの祈りの姿勢
ネヘミヤは、BC445年頃、ペルシャのアルタシャツタ王の献酌官であったが、遠く離れたエルサレムの城壁の再建のために、エルサレムで用いられるようになった人物である。そのように導かれ用いられるようになった秘訣は「祈り」であった。
ネヘミヤの祈りの姿勢は、まず尋ねることであった。自分の親類のハナニが、ユダから来た人々と一緒にやって来ると、ネヘミヤのほうから「のがれたユダヤ人とエルサレムの様子」を尋ねた。祈り続けるために尋ねることが大切です。伝道は「神について人々に語ること」。祈りは「人々について神に語ること」と言われます。人々について神に語るためには、人々の様子を知る必要がある(使徒4:23)のです。ネヘミヤが神の民とその都エルサレムについて尋ねたのは、神の民を愛し祈っていたからです。あなたは祈り続け用いられるために、どこで誰にどのように尋ねていますか。
また、ネヘミヤの祈りの姿勢は、自分たちが主の大きな愛と御力によって贖い出された神の民であることを確認して、神のふところに飛び込むことです。10節参照。
2、ネヘミヤの祈りの内容
ユダから来た人々が「のがれたユダヤ人たちは、非常な困難の中にあり、そしりを受け、エルサレムの城壁は崩され、その門は火で焼き払われたままです。」と答えた時、ネヘミヤはすわって泣き、喪に服し、断食して天の神に祈りました。悲しみの中でのお祈りですが、約束のみことばを握った希望の祈りでした。祈りの主な内容は三つです。
第一に、自分が祈り、願いをささげるお方が、どんなお方であるかを告白しています。祈りで一番大切な
部分です。天地万物を創造された神、永遠に変わることのない神、すべてに勝って大いなる方、
全てをご覧になり裁きをされる恐るべきお方、主を愛し、主の命令を守る者に対しては契約を守り、
いつくしみを賜る方。詩篇103:8~14
第二は、ネヘミヤは、自分たちとそれ以前の先祖たちが、モーセを通して神が命じられた御言葉に
聞き従わず、不信仰と偶像礼拝の罪を犯してきたことを告白しました。
第三は、このようなさばきの中で神の民が苦しむ時にも、ネヘミヤは神がモーセに命じられた希望と約束のみことば(申命記30:1~6)を握って祈りました。
「罪を犯すなら諸国民の間に散らす。しかしあなたがたがわたしに立ち返り、わたしの命令を守り行うなら、天の果てにいても、わたしがあなたがたを集めて連れて来る。」 ローマ8:32