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牧師のショートメッセージ

神のことばを無にしてはなりません


田村誠喜 牧師    2017年12月

 こういうわけで、私たちもまた、絶えず神に感謝しています。あなたがたが、私たちから聞いた神のことばを受けたとき、それを人間のことばとしてではなく、事実そのとおり神のことばとして受け入れてくれたからです。この神のことばは、信じているあなたがたのうちに働いているのです。 第一 テサロニケ 2章13節

1.神は、アブラハム以来、多くの預言者たちを通して、神の民に神のみことばを語り続けた。神の民は、神とそのみことばに信頼し、様々な試練や困難を乗り越えて来た。しかし、主イエスの時代、神の民ユダヤ人はみことばを捨て、みことばをないがしろにし、みことばを無にし、神の祝福を失っていた。マルコ7:1~23の通りである。

2.神のことばを神のことばとして受け入れることを妨げた「人間の言い伝え」。  ユダヤ人は、旧約と新約の中間時代、みことばを現実生活に適用するために、多くの言い伝え(伝承)を作った。この言い伝えが、みことばそのものに素直に聞き従うことを妨げた。祭司の奉仕のため、手や体をきよめるように教えたみことばが、いつの間にかユダヤ人一般の宗教的熱心の自慢や、手を洗わない人々を見下げたり裁いたりすることに使われた。神の御子イエスが、外見ではなく心の内側からきよめられるように悔い改めのみことばを語ると、ユダヤ人たちはみことばを語る主イエスと弟子たちが手を洗っていないと責めたて、自分たちが成すべき神への悔い改めをしなかった。  また、両親を敬い、敬愛を示して親の恩に報いなさい(参照、出エジプト20:12、Ⅰテモテ5:4、8)とのみことばがあっても、コルバン(捧げもの)と宣言すると、それは親のために使わなくてもよいようにさせる言い伝えを作っていた。

3.このようにみことばに従わず、悔い改めないユダヤ人たちへの主イエスの指導。  主はユダヤ人に、「イザヤは、あなたがた偽善者について見事に預言し、こう書いています。『この民は口先でわたしを敬うが、その心はわたしから遠く離れている。彼らがわたしを礼拝しても、むなしい。人間の命令を、教えとして教えるのだから。』あなたがたは神の戒めを捨てて、人間の言い伝えを堅く守っているのです。」と語った。主は、言い伝えにこだわり、みことばに従わない人々の内側に隠された、人に自分を良く見せようとの偽善や、神が自分たちに両親の世話をさせ、その必要を満たす計画であることを信じることができない不信仰を明らかに示して悔い改めを迫った。  神の国の国籍をいただいた私たちは、みことば以外の規則にこだわり、みことばの教えに従わない不信仰の中にいないだろうか。その不信仰を悔い改めているだろうか。

神のことばは生きていて、力があり、両刃の剣よりも鋭く、たましいと霊、関節と骨髄を分けるまでに刺し貫き、心の思いやはかりごとを見分けることができます。へブル4:12

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