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牧師のショートメッセージ

蛇による欺きとその対処


田村誠喜 牧師    2018年9月

「蛇が悪巧みによってエバを欺いたように、あなたがたの思いが汚されて、キリストに対する真心と純潔から離れてしまうのではないかと、私は心配しています。実際・・・異なる福音を受けたりしても、あなたがたはよく我慢しています。」Ⅱコリント11:3~4

1、蛇であるサタンによる信仰者への欺きの実態
 キリスト教会が活動を始めてから20年も経たないうちに、ガラテヤ1:6~9には、別の福音を語り、信仰者を惑わし欺くサタンの働きがあったことが記されている。   更に6~7年後、冒頭に引用したコリント教会に偽使徒が忍び込んで、自分たちがどんなに素晴らしいか肉の自慢をし、パウロが如何に信用ならないかを染み込ませていた。
(1)手紙は重みがあって力強いが、実際あってみると弱々しく、話は大したことはない。Ⅱコリ10:10、事実、パウロは当時の哲学や話法に頼らず、十字架の主を語ることに集中した。教会の信仰が、聖霊の働きに支えられるように意識していた。Ⅰコリ2:1~5、
(2)コリント教会の人々の信仰を支配(カルト化)しようとしている。Ⅱコリ1:24、事実、パウロの聖さに満ちた悔い改めを迫る厳しい手紙や説教があった。終わりの日には、信仰者も未信者も裁かれることを覚え、何とか説得しようとした。Ⅱコリ5:10、
(3)パウロは悪賢くて、コリント教会から献金をだまし取った。Ⅱコリ12:16、同じ時期パウロは「異邦人は、エルサレムの聖徒たちから霊的な祝福をいただいたのだから、今貧しさの中にあるエルサレムの聖徒たちのために献金をもって奉仕すべきだ。ローマ15:26~27」と強力なアッピールをしていた。一方でコリント教会から報酬を受けず、他教会からの支援献金でコリント教会に仕えた。パウロはコリントを愛し、人々の救いのために、大いに喜んで財を費やし、自分自身を使い尽くしていた。それでもサタンは不信仰で高慢な人々を使って、パウロの語るみことばを聞けないように働いていた。

2、蛇による欺きがなされる中での使徒パウロたちの対処
(1)偽使徒や偽預言者による欺きが行われる前から、指導者たちにその事実を警告し、みことばに聞き、みことばに教えられ成長する道を語っている。「私が去った後、凶暴な狼があなたがたの中に入り込んで来て、容赦なく群れを荒らし回ります。また、あなたがた自身の中からも、いろいろと曲がったことを語って、弟子たちを自分のほうに引き込もうとする者たちが起こってくるでしょう。ですから、私が三年の間、夜も昼も、涙とともにあなたがた一人ひとりを訓戒し続けてきたことを思い起こして、目を覚ましていなさい。今私は、あなたがたを神とその恵みのみことばにゆだねます。みことばは、あなたがたを成長させ、聖なるものとされたすべての人々とともに、あなたがたに御国を受け継がせることができるのです。」使徒20:29~32
(2)悔い改めを迫る厳しい手紙を四度も差し上げる。Ⅰコリントの前の手紙(Ⅰコリ5:9)、次にⅠコリントの手紙、Ⅱコリントの前に書いてテトスが運んだ厳しい手紙(Ⅱコリ2:3,7:8)、Ⅱコリントによるまだ悔い改めていない人々への手紙。
(3)偽使徒の「パウロは信用ならない」と言われた主な点について弁明した。欺きの中心的な三つの点については、この前半でパウロの弁明内容を書いた。他にも、約束や計画を直ぐに変え軽率で信用ならないと言うことについては、コリント教会の悔い改めの時間確保のため、急な変更があったことを弁明している。
(4)神のみことばを語る時、神のことばを曲げないで、混ぜ物をしないで、神の御前で、キリストに贖われた者として、大胆に語った。Ⅱコリ2:17、本物が輝き出すと偽物は悔い改めるか、ますます変装するか、隠れる場所を捜して逃げ回るか、どれかである。

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